PDFファイルをイラストレーターで編集不可にして保護する方法
お客さんに印刷物の入稿データをPDFファイルで渡さなくてはいけない場合、イラストレーターで再編集されてしまう可能性があります。制作したPDFファイルの二次利用を防止するため、イラストレーターで再編集できなくする方法をご紹介します。
PDFファイルをイラレで開く時だけにパスワード入力させる方法
この設定は、Acrobat Readerでは普通に開くことができますが、イラストレーターでPDFファイルを開こうとするとパスワードが必要になるという設定方法です。編集が出来なくなるというか、ファイルが開けなくなるという事です。
イラストレーターCS5で設定する方法
1.イラストレーターで制作したファイルを「別名で保存」を選択
2.ファイルの種類から「Adobe PDF」を選択すると以下のような画面になります。
3.セキュリティ項目を設定していきます。
「セキュリティと権限の設定変更にパスワードを要求」を選択します。
「権限パスワード」に任意のパスワードを入力します。
「プリントの許可」は入稿データなので「高解像度」のままでOK。
「変更を許可」は、なしを選択します。
「テキスト、画像、およびその他の内容のコピーを有効にする」の選択を外します。
「スクリーンリーダー…」は、目の不自由な人用なので選択した状態でOK。
「文章メタデータを暗号化しない」は、選択を外します。
4.「PDFファイルを保存」すると以下の様な画面が表示されます。
先ほど設定したセキュリティの内容を変更する時のパスワードを設定します。
5.OKをクリックしたら完了です。
試しにパスワード設定したPDFファイルを開いてみる
イラストレーターの場合
イラストレーターでセキュリティ設定したPDFファイルを開こうとすると以下の様なパスワードを求めるウィンドウが開き、正しいパスワードを入力しない限りはPDFファイルを開くことができません。
編集機能のあるAcrobatの場合
編集もできる有料のAcrobatの場合は、普通に開くことができますが、ファイル名には(保護)という文字が入り、ツールなどは選択不可になり編集が出来なくなっています。
更に、「ファイル」⇒「プロパティ」を開いて、「セキュリティ」項目を開くと、設定変更ボタンがありますが、設定を変更しようとすると、パスワードを求めるウィンドウが開き、正しいパスワードを入力しない限りは設定を変更することはできません。
まとめ
お客さんに限らず外部へPDFファイルを渡すときは、著作権侵害でデータを二次利用されないように必ずセキュリティ設定でパスワードをかけるようにしましょう。設定項目はそれほど多くないので一度方法を覚えてしまえば、比較的簡単にPDFファイル保護ができるようになるので習慣化すると良いのではないでしょうか?